その“しこり”、粉瘤(ふんりゅう)かもしれません
- 2026年7月15日
- 一般内科
「首に小さなしこりがある」「背中にできものができている」「押すと少し臭いものが出てきた」――そんな症状で受診される方は少なくありません。実は、そのしこりは「粉瘤(ふんりゅう)」かもしれません。
粉瘤とは?
粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に古い角質や皮脂などの老廃物が溜まる良性の腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれます。
良性の病気ではありますが、放置していると徐々に大きくなったり、炎症を起こして赤く腫れたりすることがあります。
粉瘤によくみられる症状
次のような症状がある場合は、粉瘤の可能性があります。
- 皮膚の下にコロコロとしたしこりがある
- 少しずつ大きくなってきた
- 中央に黒い点のような穴がある
- 押すと白色や黄色の内容物が出てくる
- 独特の臭いを伴うことがある
- 赤く腫れて痛みが出てきた
粉瘤は、顔や首、耳の後ろ、背中、お尻など、皮脂の多い場所によくできるのが特徴です。
ニキビとは違うの?
粉瘤はニキビと間違われることがありますが、全く別の病気です。
ニキビは毛穴の炎症ですが、粉瘤は皮膚の下にできた袋の中に老廃物が溜まることで生じます。そのため、一時的に内容物を出しても、袋が残っていると再び溜まってしまいます。
「何度も同じ場所が腫れる」「治ったと思ったらまたできる」という場合は、粉瘤の可能性があります。
自分で潰してはいけません
粉瘤を自分で押し出そうとすると、細菌感染を起こしてしまうことがあります。
感染すると、
- 赤く腫れる
- 強い痛みが出る
- 膿が溜まる
- 発熱を伴うことがある
などの症状が現れることがあります。
また、無理に潰しても袋自体は残っているため、再発を繰り返す原因になります。
粉瘤の治療について
炎症がない粉瘤の場合は、局所麻酔を行い、袋ごと摘出することで根治が期待できます。
一方で、赤く腫れて痛みが強い場合は、まず膿を出して炎症を落ち着かせてから、後日摘出手術を行うこともあります。
粉瘤は自然に治ることは少なく、徐々に大きくなることが多いため、気になるしこりがある場合は早めの受診をおすすめします。
こんな症状があればご相談ください
- しこりが大きくなってきた
- 赤く腫れて痛みがある
- 繰り返し膿が出る
- 臭いが気になる
- 顔や首など目立つ場所にできている
「ただのニキビだと思っていたら粉瘤だった」というケースは珍しくありません。小さなしこりでも、早めに診察を受けることで炎症や痛みを防ぐことができます。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。