体重管理は健康管理の第一歩
- 2026年8月19日
- 一般内科
― 適正体重を維持することの大切さ ―
「最近、少し体重が増えてきた」「健康診断で体重を減らすように言われた」という方も多いのではないでしょうか。
体重は、血圧や血糖値と同じように、健康状態を知るための大切な指標です。特に中年以降は、少しずつ増えた体重が生活習慣病につながることがあります。
肥満はさまざまな病気のリスクになります
体重が増え、特に内臓脂肪が蓄積すると、さまざまな病気を発症しやすくなります。
代表的なものとして、
- 高血圧
- 2型糖尿病
- 脂質異常症
- 脂肪肝
- 高尿酸血症・痛風
- 心筋梗塞や脳卒中
- 睡眠時無呼吸症候群
- 膝や腰への負担
などがあります。
「少し太っているだけだから大丈夫」と思われることもありますが、見た目以上に重要なのが内臓脂肪です。内臓脂肪が増えると血糖や脂質、血圧などに悪影響を及ぼし、動脈硬化を進める原因になります。
まずはBMIを確認してみましょう
体重管理の目安としてよく使われるのが「BMI」です。
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
日本では一般的に、BMI 18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満と判定されます。
ただし、BMIだけですべてを判断できるわけではありません。筋肉量や年齢、腹囲、持病なども考慮する必要があります。
そのため、単に「何kgまで痩せればよいか」ではなく、その人にとって健康的に維持できる体重を目標にすることが大切です。
体重は少し減らすだけでも意味があります
肥満がある方の場合、必ずしも一気に標準体重まで減量する必要はありません。
まずは現在の体重から3%程度の減量を目標にする方法があります。例えば80kgの方なら約2.4kgです。
「たった2~3kg?」と思われるかもしれませんが、無理なく体重を減らすことで、血糖値や血圧、脂質などの改善につながることがあります。
大切なのは短期間で大幅に痩せることではなく、減らした体重を長期間維持することです。
体重管理で大切な3つのポイント
① 毎日または定期的に体重を測る
体重は「測るだけ」でも生活習慣を意識するきっかけになります。
できれば朝起きてトイレを済ませた後など、毎日同じ条件で測定しましょう。1日の増減に一喜一憂せず、1週間~1か月程度の変化を見ることがポイントです。
② 食事は「量」と「内容」の両方を意識する
極端な食事制限は長続きしません。
ご飯やパン、麺類などの炭水化物、脂っこい料理、甘い飲み物、お菓子、アルコールなどを摂り過ぎていないか振り返ってみましょう。
一方で、野菜や魚、肉、卵、大豆製品などをバランスよく摂取し、筋肉を維持するために必要なタンパク質を確保することも大切です。
③ 運動だけに頼らない
運動は健康維持に非常に重要ですが、体重を減らすためには食事管理も欠かせません。
ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、スクワットなどの筋力トレーニングを取り入れると、筋肉量の維持にも役立ちます。
「運動したからたくさん食べても大丈夫」ではなく、食事と運動をセットで考えることが重要です。
痩せすぎにも注意しましょう
体重管理というと「痩せること」ばかりに目が向きがちですが、体重が少なすぎることも問題です。
特に高齢者では、過度な食事制限によって筋肉量が減少すると、フレイルや転倒、骨折、ADL低下につながる可能性があります。
年齢や体格、持病によって適切な体重は異なりますので、高齢者の場合は「とにかく痩せる」という考え方はおすすめできません。
まとめ
体重管理の目的は、単に見た目を変えることではありません。
糖尿病、高血圧、脂質異常症などを予防し、将来の心筋梗塞や脳卒中などのリスクを減らし、元気に生活できる期間を延ばすことが本当の目的です。
まずは定期的に体重を測り、自分の体重の変化を知るところから始めてみましょう。
「なかなか体重が減らない」「自分は何kgを目標にすればよいかわからない」「血糖値やコレステロールも気になる」といった場合には、お気軽にご相談ください。
無理なダイエットではなく、一人ひとりの年齢や体格、生活習慣、持病に合わせた体重管理を一緒に考えていきましょう。